ウィリアム・アダムス クラブでの献茶式を終えて
東京支部 松親会 坂井俊彦
ウィリアム・アダムス クラブ(以下「WAC」https://custom-media.com/ja/portfolio/the-william-adams-club/)は英国人ながら徳川家康に旗本として召し抱えられた、ウィリアム アダムス(三浦按針)の生涯を顕彰するために在日英国人により創られた団体で、2015年に設立されました。松浦家との関係の深さから御宗家様もそのメンバーです。
令和4年10月7日、東京倶楽部でのWAC夕食会において、ご宗家様がアダムスに対して献茶をなさいました。

ウィリアム・アダムス(三浦按針)は1600年にオランダ船航海士として漂着し、徳川家康の西洋知識指南役として、日本初の洋式帆船を静岡県伊東において建造、又平戸での1613年の英国商館設立にも関わり、1620年に平戸にて亡くなりました。
平戸の崎方公園にあるアダムスの墓に、アダムスが実際埋葬されているかは、これまで未確認でしたが、今般WACが中心となり、埋蔵遺骨のDNA鑑定がおこなわれ、アダムスが埋葬されていることがほぼ確実となりました。

又、WACが中心となり、アダムス没後400年を記念して2020年に英国大使館内に記念碑が設置されました。それは、日本在住英国人女性彫刻家により作成されたもので、船の帆には、松浦家・徳川家・三浦按針の家紋がデザインされています。(正式な家紋が不明のため、三浦按針のものはイングランド旗)

献茶式では、アダムスの画像が飾られ、その遺骨が掘り出された場所の土を使って作られご宗家様が寄贈された三川内焼の燭台も飾られました。

献茶は、尺八の音色が静かに流れる厳かな雰囲気の中でとり行われ、御宗家様の点てられたお茶をウィリアム・アダムス クラブの会長であるメイナード氏が供えられました。
鎮信流は平戸英国商館設立後400年である2013年に「日英交流400年」の一環として御宗家、各支部約40名の皆さんが英国を訪問し、アダムスが洗礼を受けたメドウエイ市の教会や、ロンドンにおいて献茶式を行いました。このたびの献茶式はそのことを懐かしく思い出させると共に、平戸・松浦家の歴史における足跡の大きさをあらためて思わせるものとなりました。