茶業協会 千光寺 献茶式
平戸支部 松華会 久保川 幸子

  平成28年5月20日 禅と茶の伝来の地、平戸市木引町にある臨済宗千光寺本堂にて、長崎県茶業協会の方々による新茶の献茶式が行われ、松華会永益会長他8名は庫裡へお茶席を設え、呈茶を致しました。千光寺は臨済宗の宗祖と言われる栄西禅師が日本最初の禅道場「富春庵」を建て、隣接する土地に茶畑を設け「富春園」と名づけた日本禅宗発祥の地です。    

栄西禅師が宋から持ち帰った茶種を富春園に播き、喫茶や製茶の法を教えたといわれており、その富春園の茶畑では、五月晴れの中、緑の茶葉が輝いていました。
また富春庵跡には、栄西禅師が座禅を組んでいたといわれる座禅石があります。  

千光寺では日頃から座禅体験が行われ、この日もご住職の指導の下、 平戸幼稚園、園児27名の座禅体験がおこなわれておりました。
子供たちは、足を組み手の平を上に向け両手を重ね可愛い指で楕円形を 作り、1メートルくらい前方に目を落し静かに見つめていました。
その様子はとても自然体で印象的でした。

その後、園児たちは、お茶席に入り薄茶を戴きました。
   
永益会長よりお辞儀やお茶、お菓子の戴き方など作法を教わり、 顔が隠れるくらいのお茶碗を小さな手にしっかりと持って、少し 複雑そうな顔をしている子供や、満足そうに飲み干す子供たちな ど、お茶の反応はそれぞれの様でした。
今日の日は、園児たちにとって忘れられない一日になった事でしょう。
富春庵は江戸時代に千光寺と寺号を改め、現在に至っています。