亀岡神社例大祭御献茶式 | |
平戸支部 松華会 森 三佐子 |
10月27日(木)、亀岡神社におきまして亀岡神社例大祭、御献茶式が催行されました。一昨年、昨年とコロナ禍のため御献茶式は実施できませんでしたので、3年ぶりの開催となりましたが、折しも,本年は、松浦家の始祖であらせられます「源融(みなもとのとおる)公御生誕1200年」という節目の年でもあり、例大祭、御献茶式共に源融公御生誕1200年を言祝ぐ式典となりました。 源融公は、第52代嵯峨天皇第18皇子、臣籍降下なさいまして源姓を称されました。 『源氏物語』の主人公光源氏の実在モデルの有力候補の一人であり、能『融』(世阿弥)も創作されています。勅撰歌人として「古今和歌集」、「後撰和歌集」にも和歌が採録されており、小倉百人一首にも河原左大臣の名で選ばれておられます。源融公が営まれた別荘は、現在、世界遺産「平等院」となっております。長年、平戸松浦家で御祖霊としてお祀りなさっておられましたが、平成29年、亀岡神社に御霊(みたま)をお遷しになられまして、亀岡神社の御祭神として御鎮座なさいました。 社務所前から本殿まで、垂纓(すいえい)の冠、縫腋(ほうえき)の袍(ほう)、指貫(さしぬき)の衣冠のご装束に笏(しゃく)を携えられての御宗家様、宮司様、禰宜様、神官様、奥方様、来賓の皆様の巡行がございまして、前庭での修祓(しゅばつ)の後、本殿に上られました。本殿右手には、源融公の御画像が掲げられ、御生誕や松浦家の弥栄を言祝ぐ御宗家様の祭文の御奉納、神官様の祝詞奏上、平戸神楽奉奏、玉串拝礼と厳かに、しめやかに例大祭が催行されました。 |
午後からは、御献茶式がございました。亀岡神社総代会長、前松浦史料博物館館長木田昌宏様、佐世保支部長松浦純二様以下8名、平戸支部3名、参列いたしました。源融公が鎮座なさいます御神殿に向かわれて、御宗家様が御献茶あそばされ、一同、頭を垂れて着座いたしました。禰宜様のお取り次ぎで宮司様がお供えなさいました。当日は曇り空でございましたが、御宗家様の御献茶が進むにつれて,雲間より日が差し始め明るくなりました。イギリスでの御献茶式の折にも、御宗家様の御献茶が始まりますと、教会のステンドグラスから光が降り注ぎ感動いたしましたことを思い出し、この度も、皆々様、お喜びなのだと感じ入りました。 |
本来ならば、お下がりのお茶を一服差し上げるところでございますが、現況を鑑み、自粛いたしました。御宗家様、奥方様のお心尽くしの上用万十を賜り、お披きとなりました。源融公御生誕1200年の節目の年に、御献茶式に参列できましたことに感謝申し上げます。生々流転の日々、怠ることなく己の道を拓き歩まれた方々の1200年の営みが今に繋がっていることを忘れず、お流儀にご縁をいただいたことに感謝し精進し続けなければと思ったことでございます。 この度は平戸支部の参加者が少なく、準備が滞るのではないかと懸念しておりましたが、佐世保支部にお手伝いいただき定刻に開始することができました。6月の総会の折にも、支部を越えてのお力添えをいただきました。お流儀を共に学ぶ者として、分け隔て無く、労を惜しまずお助けいただきました。ありがとうございました。 |