二度目の初釜
下関支部 松要会 星野薫里
玄関で素敵な花器に活けられた花に迎えられ、2017年1月7日今年も初釜に参加しました。
待合で甘酒を頂きながら、和装の方の着物それぞれに思い出があり、時間が経っても流行に左右されずに着ることが出来るのは素敵だなぁと思いました。
床の軸は先生のお知り合いの96歳の方の作品。私でも読むことができました。とても綺麗な字と素敵な内容で前向きな気持ちにさせていただきました。
点心を頂く前に炭点前、炭を炉に入れる所作にもおもてなしの心があると思いました。
濃茶席は長板初段での点前でした。
初めて拝見する美しい青磁の器と道具の置き方に目を奪われました。
主菓子は「寒牡丹」色が美しかったです。
濃茶を練られている時に気付きました。聞こえてくる炭のパチパチという音が緊張する気持ちを落ち着かせてくれました。


部屋をかえて、薄茶席での軸は先代がお書きになられた「松常青 竹有節 梅清香」という色紙で、こちらの軸も私でも読める、春を感じさせる漢字9文字。力強いのに柔らかさを感じました。
お花も置かれて、濃茶席とは違う床の雰囲気になりました。
薄茶席では初めてお茶を点てさせていただきました。ガチガチに緊張してしまい、召し上がっていただいた方には申し訳なく恐縮の至りです。
菓子は3種。どれもお正月らしく、可愛いお菓子でした。
まだまだ着物にも正座にも慣れません。少しずつでも着こなし、正座が苦にならず、所作を自然に丁寧に出来るようになりたいと思った今年の初釜でした。
初釜や 師の声凛と 響きけり /康子
温かき 薄茶に広ごる 初笑ひ
初釜や 濃茶錬る音 心澄む  /静女
春陽射す 茶室明るく 華やげり