お祭茶・口切りを終えて
松親会 坂井俊彦
 11月9日東京世田谷区の五島美術館の茶室において、福島県白河を含む東京支部のお祭茶および口切りの茶事が行われ、茶堂・半東を務めさせていただきました。
 お床には、鎮信公の御像、脇床には茶壷と入り日記が飾られました。ご宗家が茶壷、紐や布被い等をご覧になったあと、「入り日記」からご宗家が選ばれた新茶を水屋で男性門人が石臼で挽き、そのお茶でご宗家が献茶をされました。

 私は、お点前において、軽いものも重いものの様に扱うようにとよく注意されますが、茶壷は、大きさは赤ん坊くらいの割には、錫でできているせいか大変に重く、そんな心配よりも落とさないようにとヒヤヒヤしました。
 献茶につづく五島美術館の学芸員の方のお話しの後参加者全員で食事及び引いたばかりの新茶で中茶をいただきました。
 男性陣による石臼での新茶挽きも、数年前は参加者分の量を時間内に挽くため、あわてたせいかお茶が粗くなったこともありましたが、最近は経験をつんで、今年も、とてもおいしい新茶をいただきました。