清水 フェルケール博物館・末廣 茶会 | |
松親会 松浦 宏信 |
静岡県清水のフェルケール博物館において、松浦史料博物館協力の下「平戸藩と松浦党〜平戸松浦家の至宝〜」企画展が開かれています。平戸藩とお茶は切っても切れない関係であるということから、「武家茶道鎮信流」のお茶会が2月16日(日)に開催されました。会場は博物館から徒歩5分の「清水次郎長の船宿『末廣』」とフェルケール博物館で、末廣では茶会、博物館では呈茶が行われました。 茶会の床には平戸の街並みを描いた絵図や巻物が飾られ、その左右には桃の花が配されました。 博物館企画展では当時の平戸藩の特徴であるヨーロッパとの貿易に関する展示物として、「伝オランダ船船首飾木像」や「日蘭貿易絵巻」も展示されていることもあり、お茶席でも欧州渡来を感じるものが設えられました。先日の天皇陛下「即位礼正殿の儀」に参列したオランダのウィレム=アレクサンダー国王のご家族が平戸にお忍びで来られた際、お土産として贈られた陶器が棗として使われました。お菓子はポルトガル伝来と言われる「カスドース」、茶は八女星野園詰「一の白昔」でした。 当日はあいにくの天候で、雨が強く降ることもありお客様がいらしていただけるものかと心配いたしましたが、事前の申し込みもあり、各回とも楽しんでいただけたと思います。 私は、20代のころに正親町先生から茶のご指導を受けておりましたが、結婚後仕事も忙しくなり、稽古に通うことを辞めてしまいました。昨年春、浅草橋にあった江戸上屋敷の庭園である「蓬莱園」について御宗家に庭園のことを教えていただきに伺った際、奥方様から稽古に来たらどうかとお誘いを受け、30年ぶりの稽古再開、藤沢へ通うことにさせていただきました。茶会参加の経験はなかったのですが、昨年の柳営茶会に裏方として初参加し、五島美術館で行われたお祭茶にも伺わせていただき、ほんの少し、茶会の雰囲気を理解しだしたところで、「お点前を担当せよ」とのご指示。正直面くらいましたが、なんとか二席目と五席目の点前を務めさせていただくことができました。 今回の経験は今後茶道を学んでいく上でとても良い影響を与えてくれると感謝しております。 |
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