御祭茶(口切り)での茶堂を努めて
松親会 脇田 健二



今年は不順な天候でしたが、鎮信公御祭茶が行われる12日の直前から、急な寒さに襲われ、コロナやインフルエンザの流行もあり体調を崩される方もおられるのではないかと心配致しましたが、無事に東京都杉並区の真盛寺で執り行われました。

今回私は初めて、御祭茶での茶堂及び献茶での半東のお役目を仰せつかりました。
はたして私に務まるのか不安で一杯でしたが、永井先生にお稽古をつけていただき何度も手順を繰り返しました。そしてこちらも初めての経験でしたが、御宗家様宅へ御祭茶のお道具準備の為伺いました。さらに御祭茶で使用する風炉の灰作りを御宗家様、奥方様から御指導いただき、目白教室の石田さんと共に行なわせていただきました。茶壺に入れる茶葉の確認や御道具の梱包等も行い、緊張感一杯で当日を迎えました。
  
御祭茶が始まり、御宗家様、収様、奥方様が入室された後に、茶堂は折敷を持ち入室です。
そこからは流れが途切れないよう集中しました。
御宗家様に「入り日記」をご覧いただき、石臼で挽く茶葉を決めていただき、挽いた抹茶の入った一文字棗を三宝にのせ御像へのお供え、収様が点てられた一碗の取次ぎまで精一杯務めさせていただきました。
これもひとえに支えてくださる皆様方のお陰であり、このような経験をさせていただき感謝しかありません。振り返りますと色々と反省点が多く、日々の御稽古の重要性を感じる次第です。御宗家様の講話にございましたように茶道を行う意味をよりいっそう理解し、精進してまいります。